寂光山常照寺(じゃっこうざんじょうしょうじ)は、京都市北区鷹峯にあり、吉野太夫ゆかりの寺院とされています。
鷹峰三山を見渡せる美しい庭園のある「光悦寺」と同じ日蓮宗なので、南無阿弥陀ではなく「南無妙法蓮華経」でした。
長い参道を歩いて進んでいくと、朱塗りの「吉野門」がありました。
私が訪問した時に、ちょうど修学旅行生の団体と入れ違いで入りました。
京都の修学旅行で来るということは、ここはそれだけ訪れる価値のある場所なのではないかという期待値が高まりました。
右手にある受付で拝観料を支払って本堂に入ると、そこで住職の方が椅子を出してくださり、椅子に座って「吉野太夫花供養」に関するビデオ映像を見せていただいた記憶があります。
本堂をお参りした後は、境内を歩いて拝観しました。
吉野太夫の墓や遺芳庵があり、ゆっくり歩いて見て回ることができました。
こちらは吉野窓のある遺芳庵です。
窓いっぱいに切られた円窓は、吉野太夫が好んでいたことから「吉野窓」と呼ばれています。
そしてこの吉野窓は丸く円になっているように見えますが、よく見ると実は円の下の部分が切り取られていて、この窓は完全な円形の窓ではありません。完全な円は「仏・悟り」に例えられるため、吉野太夫は円の一部を切ることによって完成されていない(悟っていない)自分を客観的に見つめていたようです。
常照寺の境内は意外と広くて、歩いて参拝していると気がつけば日が暗くなってきていたので、帰路につくことにしました。
ここまでは「金閣寺」のほうから歩いてきていたので、さすがに疲れました。
大人になってから改めてこの鷹峯ら辺まで来る時は、徒歩よりもタクシーに乗ってきたほうがいいかもしれませんね。